金の相場が気になって土曜日にチャートを開くと、金曜の夕方から数字が止まっています。為替と同じで、金の市場も週末は休みだからです。
それでも「いま金はいくらなのか」を知りたい場面はあります。月曜の朝に窓が開くかもしれませんし、週末に大きなニュースがあれば、それは月曜の値に必ず反映されます。
この記事では、市場が閉まっている土日に金価格の水準を知る方法を説明します。
金は主にNY商品取引所(COMEX)などの先物市場で取引されており、こちらも為替と同じく土曜の早朝から月曜の早朝まで止まります。日本時間でおよそ2日間です。
ところが、金の価格に連動する商品が、暗号資産の取引所で24時間365日取引されています。
暗号資産の取引所には、金の現物を裏付けとして持ち、1トークン=金1トロイオンスに対応するトークンが上場しています。発行体が実際の金地金を保管し、それを裏付けとして発行する仕組みです。
このトークンは暗号資産取引所で売買されているため、土日も休みなく値が付きます。当サイトのサンデーゴールドは、この価格を複数の取引所から取って表示しています。
本稿執筆時点(2026年9月4日 未明)の実測値です。
| 値 | |
|---|---|
| ドル建て(1オンス) | 4,539.35 ドル |
| 円建て(1オンス) | 705,695 円 |
| 円建て(1グラム) | 22,688.6 円 |
※ 3つの取引所(Kraken・Coinbase・Bitstamp)の価格から大きく外れた値を除いて中央値を取り、そこに後述の補正(先物との差を平日に測った値)を掛けたものです。そのため取引所の生の価格そのものとは一致しません。
この数字は便利ですが、そのまま鵜呑みにしてはいけない点が3つあります。当サイトが実測して確認したことです。
先物価格と比べると差が出ます。これは誤差ではありません。
先物は「将来のある時点で受け渡す」契約なので、その間の保管料と金利の分が価格に上乗せされています。これを順ざや(コンタンゴ)と呼びます。一方このトークンが連動しているのは現物なので、その上乗せがありません。
性質の違う2つを比べているので、差が出るのが正常です。当サイトはこの差を平日のうちに測っておき、市場が閉まる土日は金曜時点の値をそのまま使っています。
国内の暗号資産取引所には、この金連動トークンの円建ての市場がありません。そのため円建ての価格は、ドル建ての価格に当サイトのドル円換算レートを掛けて出しています。
つまり円建ての金価格には、ドル円の推定誤差がそのまま乗ります。ドル建ての方が一段階ぶん確かです。
ここがいちばん誤解されやすい点です。田中貴金属などの店頭で表示される小売価格とは違います。
| 含まれるもの | |
|---|---|
| 当サイトの表示 | 国際的な金の取引価格そのもの |
| 地金店の店頭価格 | 上記 + 消費税 + 手数料 + 販売業者の利幅 |
店頭で実際に買うときは、当サイトの数字より高くなります。逆に売るときは安くなります。当サイトの数字は「いま国際市場で金がどのあたりにあるか」を知るためのもので、売買の値段そのものではありません。
当サイトは土日の為替レートも同じ考え方で出していますが、金の方が一段階だけ不確かさが増えます。
| 為替(ドル円) | 金(円建て) | |
|---|---|---|
| 元にするもの | ビットコインの円価格 ÷ ドル価格 | 金トークンのドル価格 × ドル円 |
| 割り算で消えるもの | ビットコイン自体の値動き | ― |
| 誤差の重なり | 1段階 | 2段階(金の誤差 + ドル円の誤差) |
為替の場合、ビットコイン自体がいくら上下しても、割り算をすれば相殺されて消えます。残るのは通貨どうしの交換比率だけです。
金の円建てにはこの相殺が働きません。そのぶん、ドル建ての数字の方を主に見ることをおすすめします。
地金店や証券会社の金取引は、土日は基本的にできません。当サイトの数字は水準を知るための参考値であり、売買のためのものではありません。
動きます。金は「有事の金」と呼ばれるとおり、地政学的な出来事で買われやすい資産です。暗号資産の取引所は土日も開いているので、そうした材料があれば価格に反映されます。むしろ、土日に反応が見える数少ない商品です。
土日も動いているのがそこだけだからです。金の現物を裏付けとしたトークンが取引されているため、金価格の代理として使えます。
方向のヒントにはなりますが、当たると考えないでください。週末に積み上がった材料が月曜にどう出るかは、実際に市場が開くまで分かりません。
サンデーゴールドは1分ごとに更新しています。9通貨ペアの土日レートはトップページからご覧いただけます。