月曜の朝にチャートを開くと、金曜のローソク足と月曜のローソク足のあいだに隙間が空いていることがあります。これが窓(ギャップ)です。英語ではそのまま Gap と呼びます。
なぜ連続しているはずの価格が飛ぶのか。仕組みから説明します。
価格というのは本来、買いたい人と売りたい人が折り合った点を、切れ目なくつないだものです。平日のチャートがなめらかにつながっているのはそのためです。
ところが週末は、約46時間にわたって市場が閉まります(当サイトの実測では、日本時間の土曜05:59から月曜04:17まで。夏時間の場合)。
この46時間、取引は止まっていますが、世界は止まっていません。
こうした材料は、平日なら出た瞬間に価格へ少しずつ織り込まれます。しかし週末は織り込む場所がないため、2日分の材料が月曜の最初の値段に一度に反映されます。金曜終値と月曜始値のあいだに残る段差——それが窓です。
窓は毎週開きます。大きいか小さいかの違いだけです。当サイトが実測した直近の例を挙げます。
| 値 | |
|---|---|
| 金曜終値(ドル円) | 160.038円 |
| 月曜の始値 | 160.108円 |
| 窓の幅 | +7.0銭(円安方向) |
この週は大きな事件がなかったため、窓は小さめでした。一方、大きな出来事があった週末には1円以上の窓が開くこともあります。窓の大きさは「週末にどれだけの材料が出たか」の写しです。
完全には分かりません。ただし、手がかりはあります。
市場が閉まっている土日も、暗号資産(ビットコイン)は世界中の通貨建てで取引され続けています。円建ての価格をドル建ての価格で割ると、擬似的なドル円レートが得られます。
BTCJPY ÷ BTCUSD ≒ USDJPY
週末に大きな材料が出れば、この換算レートが先に動きます。つまり月曜を待たずに、窓が開きそうな方向と規模の見当がつくわけです。
実際、直近の週末の答え合わせはこうでした。
| 月曜の始値 160.108円に対して | 差 |
|---|---|
| 当サイトの週末最後の換算レート(160.086円) | -2.2銭 |
| 金曜終値のまま(160.038円) | -7.0銭 |
⚠ これは1週末ぶんの記録です。当たった週も外れた週も、そのまま精度の実測と週次の記事に載せています。
⚠ ただし、限界も正直に書きます。当サイトが過去24週末ぶんを検証したところ、週末をまたいだズレの方向に規則性はありませんでした(プラス方向12回・マイナス方向12回)。換算レートで「いまの水準」は見えますが、「月曜までにどちらへ動くか」を予言するものではありません。
窓が開いたあと、価格が金曜終値の水準まで戻ってくることを窓埋めと呼びます。「窓は埋まりやすい」という経験則は広く知られています。
理屈としては、週末の薄い材料で飛んだ価格が、月曜に参加者が揃ったところで見直される——という説明がされます。ただし必ず埋まるわけではなく、埋まるまでの時間もまちまちです。埋まらないまま何週間も先へ行く例もあります。
当サイトは毎週末、30分おきのレート記録を貯めています。データがたまり次第、「窓は何銭開き、何割が埋まったか」を実測の数字で公開する予定です。経験則を経験則のまま語らず、数えて示すのがこのサイトの方針です。
トップページでは、土日も9通貨ペアの推定レートを1分ごとに更新しています。